1986ラジオから流れる〜をぱーん!
ふと目を覚ますと今は1986年の6月…つけっぱなしのラジオから心地よい音楽が聴こえてくる
ハガキをくれたリスナーの名前とともに紹介される本日のベストテン…
『杉山清貴&オメガトライブで二人の夏物語』
♫ ONLY YOU君に囁く二人の夏物語
海岸線…君を隣に乗せて走る土曜日の夜
海沿いのカフェで潮風に当たりながら遠くを走る外国船を眺める
『夏にはまだちょっと早いね…』
君はクラッシュアイスたっぷりのグラスに注がれたトロピカルドリンクのストローに口をつける
『ねぇ?ブルーハワイってね、確か映画のタイトルから名付けられたんだって…でもこれっていったい何味なのかな?』
僕が教えたブルーハワイの由来を自信満々に語る
君は『酔ざまし』と言って波打ち際へ向かって砂浜を歩く…決まって途中で僕のジャケットを奪って肩からかける
夜もふけた…君を家まで送る道すがら…
後ろから追ってきたライトが僕らを足止めしようとする
『すいません12キロほど速度オーバーです』
ちょっと背伸びした女の子の切ない願い…
『小泉今日子で魔女』
♫コインロッカーに制服隠してきつめのルージュで見知らぬ私…
『お兄!終業式終わったから迎えに来てよ』
だそうよ…と彼女は口を尖らせる
『仕方ないから行ってくれる?』と鍵を手渡す
どうにも人使いの荒い妹だ…とは言っても彼女の妹だから直接の血のつながりは無い
それでも『お兄!お兄!』と何処へでもついてこようとするし…何だか仔犬に懐かれた感じがして決して悪い気はしない
『へへーん!これがあたしのお兄だ!』
友達に妙な自慢をする
タクシー替わりに使われてる車の助手席と後部座席で夏休み中の相談が始まっている
『ええー海かぁ…でも足はどうするの?』
『大丈夫!こっちでお兄の都合に合わせればいいから』
後部座席から一斉に歓声が上がる
どうやら僕の休みの予定が決定されたようだ
でも…君と海へ行く日も君が本当の妹になる日も来なかった
君の知らないところで君との関係が切れてしまったから
彼女と別れてから少しして君を見かけた
『元気だった?お父さんやお母さんは?』
少し他人行儀な聞き方になった
彼女のことはもう気持ちは離れていた…それでも君へのお兄ちゃん感情までは消えていない
『お兄…何だか知らない人みたいになっちゃった』
君の涙を初めて見た
『ごめん…ごめんな』
送っていくよの言葉に君は首を横に振って歩き出した…その姿が小さくなるまで僕は車の中から見送るしかなかった
『すいません、ここ駐禁なんで』
レコード会社の垣根を越えた奇跡のユニット
『松任谷由実・小田和正・財津和夫で今だから』
♫投げつけた寂しさを受け止められずに、このままここから離れて行ったね
君と二人っきりで会うことはなかった
そしてこれからも無いだろう
君と僕とアイツ…無言の約束みたいなもの
僕が運転する時はアイツが助手席
アイツが運転する時は僕が助手席
君が運転する時は二人とも後部座席
本当ならケンカしてでもどちらが君の隣にいるか決めれば良かったのかも知れないし
もしかしたら君も心の何処かでそう望んでいたのかも知れない…
そうしたら二人とも馬鹿ヅラ晒して君の幸せを眺めるなんて事も無かったかもな
だってお前になら負けても良かったし、ここで『おめでとう』なんて言うよりよっぽどマシだ…
『このあとどうする?』
『2次会なん行きたくないしな…やってくか?』
二人で行きつけのバーに行く…もちろん車は家に置いてきてある
そう…今は免停中だから
しまったーーー!(>。<)
ブログが小説になってしまった
てか!これで小説かけたろうに!(ー_ー;)
本日の大反省会m(_ _)m
『ふんどしは白で統一』
To be next ぱーん!